車椅子と一言で言っても利用される方の状態や環境に合わせて色々な種類があり代表的な物では車椅子利用者が直接動かす自走式車椅子や介助者が動かす介助式車椅子など様々です。
こちらでは、代表的な車椅子の種類やそれぞれの車椅子が持つ特徴やメリットやデメリットなど、車椅子を選ぶ際に確認して頂きたい内容を解説しています。
自走式車椅子について
自走式車椅子は、車椅子を利用される方がご自身でハンドリムで動かして操作する車椅子です。
後輪部にあるハンドリムと呼ばれる部位を握って回転させるなどして、ご自身で動きをコントロールします。車椅子バスケットや車椅子テニスなどのスポーツに使われているのも自走式車椅子の部類に入ります。
自走式車椅子を動かす際にハンドリムでなく直接、後輪を握って車椅子を動かしたり、後輪が回転している最中にスポーク間に手を入れるとケガをするので充分に注意してください。
自走式車椅子の外形的な特徴としては、少しの力で効率良く車椅子が進むように後輪が大きい(20~25インチ程度)ことも特徴です。
これまでの自走式車椅子は、車椅子を利用される方が動きをコントロールするという前提だったので、後ろの手押しハンドル部に介助される方が使用する制動用ブレーキが無い物が主流でした。
しかし最近では、自走式車椅子に制動用ブレーキが備わったものが登場し、介助される方が動きをコントロールできる介助式車椅子としてもご利用になられるので、これまで車椅子を利用されたことのない方が最初に選ぶ車椅子としても人気があります。
介助式車椅子について
介助式車椅子は、介助される方が後ろの手押しハンドルを使って操作する車椅子です。ハンドリムはありません。
自走式車椅子が車椅子を利用される方がご自身で動かすことに対して介助式車椅子は、例えば車椅子を利用される方が腕もケガをされハンドリムを回せないなど、ご自身で車椅子をコントロールできない場合に、介助される方が後ろの手押しハンドルを使って動かします。
そのため、自走式車椅子にあるハンドリムがありませんが、後ろの手押しハンドル部分には介助される方が車椅子の動きを止める「制動用ブレーキ」があります。
この制動用ブレーキは、車椅子の種類によっては制動用ブレーキを強く握り込むことでブレーキにロックをかける「駐車ロック機能」が備わっているものもあります。介助する方に嬉しい機能です。
介助式車椅子の後輪は自走式車椅子の後輪と比べて16~18インチ程度と小さめですが、これは介助される方が車椅子を操作する際の小回りの利きを重視しているためです。
ワイド車椅子について
ワイド車椅子は標準的な車椅子よりも座面幅を広く設計した車椅子です。
大柄の方でもゆったり座りやすいように作られています。
標準的な車椅子の座面幅(座るところ)の寸法は40cm前後となっています。
そして、車椅子を選ばれる際に必要な座面幅は、お尻の幅+3~5cmの余裕が理想的です。
たとえば、車椅子を利用される方のおしりの幅が40cmだった場合
40cmのお尻の幅+3~5cmの余裕=座りやすい車椅子の座面幅43~45cmとなります。
確かにお尻の幅が40cmの方であれば、座面幅43cmの車椅子で必要最低限度の3cmの余裕があります。
しかし、気温が下がる冬になると、これまで以上に生地が厚くて暖かいズボンなどを履いたり、ひざ掛けブランケットなどを利用すると座面が窮屈になってしまいます。
ケアテックジャパンのハピネスワイドシリーズは座面幅が46㎝あり、大柄の方でもゆったり座りやすくなっています。
その他の車椅子について
ここまでケアテックジャパンで取り扱っている車椅子の種類を解説してきましたが、それ以外にも色々な種類の車椅子があります。
- モジュール型車椅子:車椅子利用者の体格や体型の変化などに合わせて調整できる車椅子
- リクライニング型車椅子:バックサポートを倒して背中や腰などが座面に掛かる体重を分散させられる車椅子
- ティルト・リクライニング車椅子:ロッキングチェアのようにバックサポートと同時に座面の角度を調整できる車椅子
- スタンディング車椅子:起立姿勢を維持する車椅子で、主にリハビリなどに用いられる車椅子
- 片麻痺者用車椅子:脳卒中や脳梗塞の片麻痺、または他のケガや病気で片手のみ、片手片足、足のみが健常な人が自操できる車椅子
このように車椅子にも色々な種類がありますが、車椅子を選ぶうえで何より重要なのは「車椅子を利用される方の安全と快適さ」です。
そのためにも、事前に色々な車椅子の種類を把握していれば、より良い車椅子をお選びになれると思います。






