車椅子には、利用される方や介助される方の快適さや用途に合わせて色々な機能が備わっています。
例えば車椅子からベッドへの移乗を楽にする肘跳ね上げ機能や脚部スイングアウト機能など様々です。
こちらではケアテックジャパンの車椅子に備わっている代表的な機能について解説しています。
車椅子の脚部3段階調節機能について
<該当車椅子:スマイル>
車椅子を利用される方が足を置くフットサポートの角度を調整する機能です。
それと同時に、フット・レッグサポートと本体が接触しないように固定する機能も兼ねています。
利用される方の膝下からかかとまでの長さなど足の状態に合わせて、3段階で調節することが可能です。
車椅子の肘跳ね上げ機能について
<該当車椅子:コンフォート>
通常、ベッドから車椅子、車椅子からベッドに移る際には、車椅子を利用される方は車椅子の正面から身体を90度回して移らなければなりません。
肘跳ね上げ機能は、車椅子をベッドの水平位置に停車して、利用される方が肘を置くアームサポートとサイドガードを跳ね上げることで、身体を90度回すことなく車椅子とベッド間の移乗をスムーズに行うことができます。
車椅子の脚部スイングアウト機能について
<該当車椅子:コンフォート>
ベッドなどへの移乗の際、フット・レッグサポートがあると足の可動域が狭くなり転倒やケガなどの原因となりがちです。
そのような事態を回避できるのに便利な機能が、フット・レッグサポートを外側に開いた状態にできたり取り外した状態にできる脚部スイングアウト機能です。
肘跳ね上げ機能と同様に車椅子からベッドなどの移乗をされることが多い方に便利な機能です。
車椅子のフットサポートの高さ調整機能について
<該当車椅子:スマイル、ハピネスプレミアム、ハピネスコンパクト、コンフォート、ウィッシュ>
フレームに開いている穴を使い、車椅子を利用される方の膝下からかかとまでの長さなど足の状態に合わせてフットサポートの高さを調節することが可能です。
車椅子の種類によっては、高さ調整に利用していないフレームの穴を取り外しができる付属のキャップで塞ぐことができます。
車椅子の着脱式転倒防止バーついて
<該当車椅子:コンフォート、ハピネスプレミアム>
着脱式転倒防止バーは車椅子下部の後方にあるティッピングレバーに取り付けて、後方転倒リスクを軽減するための機能です。
車椅子の後方転倒は、自走式車椅子では車椅子を利用される方が、急激にバックサポートに体重をかけた時や介助式車椅子では介助される方が手押しハンドルを下に向けて力を入れた時に発生することがあります。
しかし、転倒防止バーがあれば、それが支えとなりある程度の後方転倒を防ぐことができます。転倒防止バーの着脱は工具を使わずに簡単に行えます。
車椅子の介助ブレーキ連動機能について
<該当車椅子:スマイル、トラベル>
車椅子は後輪付近に駐車用ブレーキがあります。車椅子を完全に駐車状態にするブレーキです。
介助兼用の自走式車椅子・介助式車椅子の手押しハンドルにあるブレーキは、介助される方が使う制動用ブレーキです。スピード調整など車椅子を制動するのに使用します。
介助ブレーキ連動機能を備えた車椅子のブレーキ構造は、駐車用ブレーキと制動用ブレーキがワイヤーで繋がり連動しています。
そのためブレーキの利き方としては、制動用ブレーキをかけると駐車用ブレーキが動いて車輪の回転を止めることができます。
しっかりと車椅子を停車させる際は、駐車用ブレーキバーの方を操作してブレーキをかけてください。
車椅子の介助ブレーキ駐車ロック機能について
<該当車椅子:コンフォート、ハピネスプレミアム>
通常であれば介助される方が制動用ブレーキを握っている間しかブレーキが利きません。
しかし、制動用ブレーキを強く握り込むことでブレーキバーにロックをかけることができる介助ブレーキ駐車ロック機能があれば手を離してもブレーキが利き続けます。
通常であれば車椅子を動かないように固定したい状況の度に、介助される方はしゃがんだり中腰になって後輪付近の駐車用ブレーキをかける必要があります。
しかし、手押しハンドルにある制動用ブレーキバーにロックをかけられれば、移乗時など少しの間、車椅子を固定しておきたい場合もしゃがんだりする必要がなくなり、腰への負担が軽減されます。
しっかりと車椅子を停車する必要がある場合では、駐車用ブレーキをご使用ください。
車椅子のW(ウォッシャブル)シート機能について
<該当車椅子:ハピネス、ハピネスワイド、ハピネスライト、ハピネスプレミアム、ハピネスコンパクト、コンフォート>
通常バックサポートやシートは車椅子本体に固定されていて、汚れた際は拭き取って汚れを落とします。
W(ウォッシャブル)シート機能とは、これらのシートを車椅子本体から取り外して洗える機能です。
車椅子のシートが取り外し可能であれば、シートをもう1セット購入して車椅子に使っているシートと洗うシートで交互に利用したり、車椅子を購入時のシートと別色のシートを購入されれば、これまでと違った雰囲気の車椅子にできるなど予備としてもう1セットあると便利です。
また、車椅子は車種によって背もたれ高、座面幅や座面奥行などが異なる場合があるので、予備など交換用にシートを購入される際は、必ず現在ご利用になっている車椅子の専用のシートをお選びください。